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首相、8・6式典出席へ

 安倍晋三首相は30日の参院平和安全法制特別委員会で、被爆70年を迎える8月6日に広島市で開かれる平和記念式典に出席する意向を表明した。9月に開会する国連総会に、被爆70年を機に新たな核兵器廃絶決議案を提出する考えも明らかにした。

 首相は、広島市の平和記念式典と8月9日の長崎市の平和祈念式典について「国会の日程が許せば出席したい」と述べた。安倍首相が広島、長崎の両式典に出席するのは3年連続で、第1次政権の2007年を含めて4度目になる。

 また、首相は「世界で唯一の戦争被爆国として、核兵器のない世界の実現に向けて積極的に取り組む」と強調。具体策として「被爆70年にふさわしい、新たな核兵器廃絶決議案を国連総会に提出する」と述べた。日本が議長国を務める9月の包括的核実験禁止条約(CTBT)発効促進会議などの国際会議を通じ、核軍縮・不拡散の取り組みを進める考えも示した。

 新たな決議案の提出は、岸田文雄外相が中国新聞のインタビューで表明していた。内容は、5月に閉幕した核拡散防止条約(NPT)再検討会議の最終文書案を軸に検討される見通しで、世界の為政者に被爆地訪問を要請する記述が盛り込まれるかが焦点。(城戸収)

(2015年7月31日朝刊掲載)

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