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[戦後70年 県北から] 8・6の菊、地元で献花へ 三次市生産組合長・坂居さん 「できる限り続けたい」

 原爆の日の6日に広島市である平和記念式典で慰霊碑に献花される菊を育てている広島県三次市菊生産組合(19戸)。組合長の坂居君枝さん(76)=三次市穴笠町=は被爆70年の節目となることしは当日、三次市小文町の河内小で開かれる地域の「平和の集い」に参列する。(城戸良彰)

 約20アールの畑で白、赤、黄の菊計約2万本を栽培している、坂居さんは300本前後を提供する。組合全体で3千本を集め、4日に発送する。

 同組合は45年にわたって毎年、式典に菊を提供し続けてきた。1970年代には50戸以上いた生産農家は、現在約3分の1に減少。平均年齢は65歳を超える。坂居さんは「それでもみんなが戦争のない国を願う気持ちを持っていたから続けることができた」と話す。

 2013年には組合の役員5人と一緒に、式典に初めて参列。「あらためて平和への思いを強くした」と振り返る。

 6日の平和の集いでは菊100本を供える。19日には三次市戦没者追悼式にも参列し、菊200本をささげる。坂居さんは「供養に関わってきた一人として、節目に何かしたかった。できる限り長く献花を続けたい」と話している。

(2015年8月1日朝刊掲載)

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