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[戦後70年 県北から] 被爆2世中心で追悼式 統合で発足 核廃絶 思いを次代へ

 広島県三次市吉舎町の被爆者と被爆2世でつくる吉舎町原爆の会が1日、地元の吉舎生涯学習センターで被爆者慰霊追悼式を開いた。ことし4月に、吉舎町原爆被害者の会と、吉舎町原爆被爆二世の会が統合し、原爆の会が発足。初めて2世が中心となって追悼式を営んだ。(城戸良彰)

 同町原爆被害者の会は、1946年に発足。ピーク時の60年代後半、180人余りいた会員は約90人に半減。高齢化も進んでいた。活動を継承していくため、2世でつくる同町原爆被爆二世の会(46人)と統合した。

 2世で原爆の会副会長の栗原辰吉さん(63)=吉舎町安田=は「1世の方々の平和への思いを受け継ぎ、次の世代に伝えていきたい」と話す。

 この日の追悼式には、会員や遺族たち計約40人が参列。町内4保育所の園児たちが折った千羽鶴を祭壇に供えた。参列者は、1人ずつ菊を手向けた。西家二三(じそう)会長(84)=同町上安田=は「2世とともに、核兵器廃絶と恒久平和に向けて全力を尽くす」と誓った。

 死没者名簿には、昨年8月からの1年間で亡くなった会員5人の名前が新たに記され、計437人になった。名簿は会場近くの原爆慰霊碑に納められた。

(2015年8月2日朝刊掲載)

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