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再生エネ中心に 原水禁世界大会が開幕 福島

 原水禁国民会議などの原水爆禁止世界大会が1日、福島県いわき市の福島大会で開幕した。福島第1原発事故で避難を続ける住民も参加し、再生可能エネルギーを主とする政策への転換を国に求めるアピール文を採択した。

 会場の平中央公園には、約850人(主催者発表)が集まった。川野浩一原水禁議長が「核と人類は共存できないという確信の下、脱原発、核兵器廃絶を訴えよう」とあいさつ。集団的自衛権の行使を可能にしようとする安倍政権を批判し、「平和憲法を守り抜こう」とも呼び掛けた。

 被災者を代表して、全町避難が続く楢葉町の町議会議長の青山基さん(64)=いわき市=が「原発事故で家族の絆や地域の歴史も奪われた」と強調。「安全神話が根底から否定されたのに、国は九州電力川内(せんだい)原発を再稼働させようとしている」と非難した。

 参加者は、JRいわき駅前など約2キロをデモ行進。「核兵器は要らない」「再稼働は許さない」などと声を上げた。福島大会は2011年以降、福島市で開いてきたが、5回目のことしは避難者が多く暮らすいわき市に会場を変えた。大会は4~6日が広島市、7~9日が長崎市と続く。

 日本原水協などの世界大会は2日、広島市での国際会議で開幕する。(藤村潤平)

(2015年8月2日朝刊掲載)

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