×

ニュース

被爆66年 死没者之碑前で追悼式 核廃絶願い黙とう 山口

 広島原爆の日の6日、県原爆被爆者支援センターゆだ苑は山口市宮野下の原爆死没者之碑の前で追悼式をした。被爆者たち約30人が参列し、亡くなった人の冥福と核兵器廃絶を願った。

 雨が時折ちらつく中、参列者は水や菊をささげた。66年前の原爆投下時刻を告げる午前8時15分のサイレンと同時に静かに手を合わせ、黙とうした。

 14歳の時に広島の爆心地から約3キロ地点で被爆した木原千成さん(80)=防府市=は「核と人類が共存できないことを福島第1原発の事故が実証した」と話し、核廃絶への運動を強めると決意。県被団協の竹田国康会長(80)は「今日のような曇天だったら原爆は投下されず、多くの人の人生が変わったかもしれない。核兵器ではなく、再生可能エネルギーの技術に人類の英知を使うべきだ」と訴えた。

 ゆだ苑によると3月末現在の県内の被爆者健康手帳所持者は4070人。1年で175人減った。(山田英和)

(2011年8月7日朝刊掲載)

年別アーカイブ