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被爆地からさらに声を 広島・出雲元市長が対談 広島市南区

 被爆70年に合わせたシンポジウム「70年目にヒロシマを語ろう」が1日、広島市南区であり、平岡敬元広島市長(87)と岩國哲人元出雲市長(79)が対談した。核兵器廃絶を訴える被爆地の声の重みについて語り合った。

 衆院議員などを歴任し、米シカゴ在住の岩國氏は「この70年間、核兵器保有国に一発も使わせなかった。米国内でも、原爆は必要だったという市民は減っている」と強調。「ヒロシマの声は世界に届いている」と述べた。

 一方、平岡氏は「それは楽観的。本当に届いているならゼロになっているはず」とし、被爆地から声を上げ続けることを求めた。

 2人は参院で審議中の安全保障関連法案にも言及。平岡氏は「戦争をやる米国の下請けになる」と批判し、岩國氏も安倍晋三首相が米議会で法案成立を約束した点に疑問を呈した。

 原爆資料館(中区)で活動するピースボランティアの有志が企画し約110人が参加した。(長久豪佑)

(2015年8月2日朝刊掲載)

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