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原爆犠牲者 追悼の花 広島の縮景園で供養式 祈りの夏

 広島市中区の縮景園で1日、原爆犠牲者の慰霊供養式があった。地元住民たちでつくる供養会や近くの中学生約40人が、園内まで逃れて息絶えた人たちを悼み、平和への誓いを新たにした。

 参列者は、供養塔を望む清風館で黙とうをささげ、献花台に花を手向けた。供養会の上田宗冏(そうけい)会長は「平和を希求する思いを、広島から世界に発信していきたい」とあいさつした。

 幟町中3年の藤原陽(みなみ)さん(15)は「武力ではなく、平和への意志が大切。戦争の悲惨さを問い続けたい」とメッセージを読み上げ、原爆の惨禍を学び、伝えることを誓った。

 縮景園では1987年に64体の遺骨が発見され、翌年から毎年、慰霊供養式を開いている。(藤田智)

(2015年8月2日セレクト掲載)

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