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[戦後70年 継承しまね] 犠牲の上の平和 守らなければ 浜田で佐々木少尉の慰霊式

 戦後70年の終戦の日を前に、島根県浜田市出身で1941年の真珠湾攻撃で戦死した佐々木直吉少尉の慰霊式が2日、同市上府町の顕彰碑前であった。

 佐々木少尉を追悼しようと、地元有志が生家近くに碑を建てて10年目の式で、市民ら約40人が参加した。

 「佐々木直吉少尉並び九軍神顕彰碑を守る会」会長を務める大屋俊弘県議が「戦後70年の繁栄と平和は、若い命の犠牲の上に成り立ったもの。世界の平和をしっかりと守らなければならない」とあいさつ。参加者全員が献花した。

 幼少で両親を亡くし親族に育てられ、寡黙で遺書も書かず28歳で戦死し「九軍神」の1人とされた佐々木少尉。生涯を振り返り、同会名誉会長の寺本博さん(91)は「少尉の古里を思う心を、若い人たちに知ってほしい。戦争体験者として語り継ぎたい」と話した。(森田晃司)

(2015年8月3日朝刊掲載)

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