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東区7社寺で紙芝居や演奏 あす 被爆70年 語り継ごう 広島

 原爆投下で建物が倒壊したり、救護所になったりした広島市東区の7社寺で5日夜、原爆をテーマにした物語や体験談を語り継ぐイベントが初めて開かれる。

 会場は、爆心地から約2~3キロのJR広島駅北側にある広島東照宮▽国前寺▽尾長天満宮▽鶴羽根神社▽明星院▽饒津(にぎつ)神社▽聖光寺。7社寺で計千本のろうそくをともし、午後7時からイベントを始める。

 尾長天満宮では、広島女学院大(東区)の放送部7人が、被爆後の7日間を描いた物語「ヒロシマ7デイズ」をスライドショーで披露。国前寺では、外国人観光客向けに「はだしのゲン」の紙芝居を比治山大(同)の学生7人が英語で朗読する。広島東照宮では久保田訓章宮司(83)が入市被爆した際の体験を話し、明星院は、復興を後押しした広島東洋カープの紙芝居をする。

 鶴羽根神社は、被爆者で東区出身の歌手二葉あき子さんの生涯を描いた紙芝居を上演。饒津神社では、牛田地区の児童による絵本「ピカドン竹やぶ」の朗読劇、聖光寺では尺八や琴の演奏と原爆詩の朗読がある。

 被爆70年を機に7社寺や周辺住民たちが実行委員会をつくり準備してきた。国前寺住職の疋田英親実行委員長(64)は「原爆の被害を受けた社寺で当時の様子に思いをはせ、国や世代を超えて語り継いでほしい」と話す。いずれも入場無料。Tel事務局082(568)7705。(原未緒)

(2015年8月4日朝刊掲載)

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