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経済や安保 課題を議論 広島 日米学生会議が開幕

 日米の大学生が企画、運営する交流プログラム「日米学生会議」の広島日程(国際教育振興会主催、広島日米協会など後援)が4日、広島市内で始まった。計3週間の期間中、大田市、東京都内などに移動しながら経済や安全保障、教育など多様な課題について議論を重ねる。

 中区の合人社ウェンディひと・まちプラザであった開会式には、日米の大学生と大学院生計71人が参加した。「皆さんは両国の将来の希望。日米の『希望』の同盟を支える友人同士となってほしい」とする安倍晋三首相のメッセージが代読された。

 コロラド州の大学4年、エマ・ウッドヤードさん(21)は「戦争と歴史の過ちを踏まえてどう未来へ進むべきか、広島で一緒に学びたい」、東京外語大3年の佐藤陽太朗さん(20)は「被爆70年に広島に滞在できることも会議に参加した理由。平和をめぐる日米間の考えの違いを率直に議論したい」と抱負を語った。

 この後、広島県庁に湯崎英彦知事を訪ね、被爆や戦争体験の継承について意見を交わした。広島市安佐北区出身の国際基督教大2年村井咲絵さん(19)は「被爆者や広島を知り、平和構築のために何ができるか考えたい」と表明。湯崎知事は「自分の目や耳で戦争の惨禍や平和の尊さを感じてほしい」と声を掛けた。原爆資料館も見学した。

 広島市に8日まで滞在。平和記念式典に参列し、7日正午から同プラザである公開行事「日米学生会議ヒロシマフォーラム」に参加する。

 同会議は1934年に始まった。太平洋戦争中を除きほぼ毎年、日米交互に開いており今年で67回目。(金崎由美、根石大輔)

(2015年8月5日朝刊掲載)

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