×

ニュース

ヒロシマ発信 無料アプリ 追悼行事情報/被爆前後の町並み写真 市民有志や市 旅行者向け工夫

 被爆70年に合わせ、ヒロシマを発信するスマートフォンやパソコンの無料アプリが充実してきた。被爆証言などの催し一覧や、平和記念公園(広島市中区)周辺の被爆前後の町並みの写真、映像が見られるなど多彩。旅行者があの日の惨状を知ったり、復興した街を実感したりできるよう工夫を凝らしている。(高本友子、菊本孟)

 「Peace Week Hiroshima-Nagasaki 2015」は、今夏に広島と、もう一つの被爆地長崎である平和関連のイベントを地図とカレンダーで検索できる。被爆証言の講話会、追悼行事、コンサートなど約140件の情報を集約し、うち広島が約90件。日時や場所、概要、問い合わせ先などが分かる。登録希望者向けのフォームもアプリ内にある。

 原爆の日に前後して被爆地を訪れる旅行者たちにイベントに参加してもらおうと、市民有志9人が企画し、7月15日に運用を始めた。安彦恵里香代表(36)=中区=は「だれもがヒロシマ、ナガサキについて考える機会が増えれば」と期待する。URLはpeaceweek‐hironaga.com

 一方、広島市は2010年度に作った「広島P2ウォーカー」をリニューアルした。約20コンテンツで構成。「ヒロシマフォトマップ」は原爆ドームやレストハウスなど30カ所について、被爆前後、現在の様子を写真で見比べられる。広島の街角でスマホのカメラをかざせば、画面の映像上に慰霊碑や宿泊施設などの情報も浮かぶ。

 14年度はスマホやパソコンのサイトに計約5万件のアクセスがあったという。市情報政策課は「広島を訪れる多くの人に、より分かりやすく広島の歴史や魅力を伝えたい」。専用アプリを取り込むか、ホームページで見られる。URLはhttp://p2walker.jp/

(2015年8月5日朝刊掲載)

年別アーカイブ