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グアテマラの祈りささぐ 青年協力隊員派遣の松坂さん 原爆の子の像に1200羽

 青年海外協力隊員として中米グアテマラで活動し、6月に帰国した松坂由美さん(25)=府中市府中町=が9日、広島市中区の平和記念公園にある原爆の子の像に現地の人と作った折り鶴約1200羽を手向けた。

 松坂さんは2年間の任期で、高原地帯の小学校の教諭に算数の指導法を教えた。その傍ら、図書館などでの原爆展開催に力を入れた。11回開き、原爆資料館から提供を受けた被爆者や原爆を説明するポスターなどを展示。子どもからお年寄りまで計約2400人が見た。

 展示会場では、20歳で被爆して大やけどを負った祖母友実さん(85)の証言を家族が撮影したビデオを流し、被爆時の惨状などを伝えた。昨年の広島原爆の日には来場者と平和記念式典のインターネット中継を見て、一緒に黙とうをささげた。

 千羽鶴は原爆展の来場者に折ってもらった。松坂さんは「みんな真剣にヒロシマと向き合ってくれた。平和への思いを共有できたのがうれしい」と話していた。(胡子洋)

(2011年8月10日朝刊掲載)

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