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米国務次官 出席へ 政府高官で初 最多100ヵ国参列

 広島市は4日、平和記念公園(中区)で6日に営む平和記念式典に、米国のローズ・ガテマラー国務次官(軍備管理・国際安全保障担当)が出席すると発表した。原爆を投下した核超大国の米政府高官としては初めて。キャロライン・ケネディ駐日大使も2年続けて参列する。オバマ大統領の広島訪問の呼び水となるか、注目される。

 市によると、米国の政府代表の出席は6年連続。ガテマラー、ケネディ両氏とも、原爆資料館の見学や原爆慰霊碑への献花は予定していない。ガテマラー氏は昨年4月、核兵器を持たない12カ国でつくる「軍縮・不拡散イニシアチブ(NPDI)」の外相会合にゲスト参加するため、市を訪れた。

 また、市によると、この日までに100カ国の政府と欧州連合(EU)から代表が出席するとの返事が届いた。核兵器保有5大国のロシア、英国、フランスのほか、インド、パキスタンも参列。事実上の保有国イスラエルも名を連ね、計7カ国になる。中国は欠席。北朝鮮は返事がない。

 初参列はアフガニスタン、スリランカ、トルクメニスタン、フィリピン、ミクロネシア連邦、モルディブ、モナコの7カ国。式典では代表してクウェートとミクロネシア連邦、モロッコの大使が原爆慰霊碑に花を手向ける。

 市はことし、156カ国とEUに式典の案内状を送付していた。これまでの最多は2010年の74カ国だった。(川手寿志)

(2015年8月5日朝刊掲載)

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