×

ニュース

在外被爆者ら体験継承決意 広島市長を訪問

 広島市が平和記念公園(中区)で営む平和記念式典に出席するため、広島入りした在外被爆者と遺族計10人が4日、市役所で松井一実市長に被爆体験継承への決意を語った。

 ブラジル在住の森田隆さん(91)と、米国の据石和さん(88)、韓国の具柾成さん(70)ら3カ国の被爆者5人と、自ら被爆者である人も含めた遺族5人。広島市は被爆40年の1985年から10年ごとに、在外被爆者の代表を式典に招待している。

 森田さんは「被爆者は力を合わせ、ブラジルの若者に原爆の惨状を語っている。命ある限り平和を訴え、過ちを繰り返させないのが残された者の務め」と強調。松井市長は「次世代が殺し合うことのない世界のため、働き掛けてもらっている」と感謝した。

 森田さんたちは原爆養護ホーム舟入むつみ園(中区)も訪れ被爆者たちと交流した。6日の式典に出席し、7日に帰国する。

(2015年8月5日朝刊掲載)

年別アーカイブ