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「軍都廣島」の歴史再考 県労働者学習協 明治以降の変遷 出版

 県労働者学習協議会(高村是懿(よしあつ)会長)は、明治以降に「軍都」として発展した広島の歴史を解説する「軍都廣島―『廣島』と『ヒロシマ』を考える」を発行した。「原爆投下以前の史実も知ってほしい」と会員が執筆した。

 広島には、日清戦争(1894~95年)の際に大本営が置かれた。本では、94年10月に開かれた臨時帝国議会や、派兵拠点となった宇品港周辺の様子、軍関連施設や工場が次々と建設された街の変遷を紹介している。

 2008年1~4月に同協議会が主催した学習会の内容を基にまとめた。著者の一人、公務員清水章宏さん(49)=福山市=は「広島の歴史は軍隊や戦争の拡大時期と重なる。原爆被害だけでなく、加害の歴史にも目を向けるきっかけになれば」と話している。

 A5判、110ページ。700円。同協議会Tel082(231)6170。(野田華奈子)

(2011年8月13日朝刊掲載)

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