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核廃絶へ高校生ら決意 日本被団協 広島で「つどい」

 「被爆者と市民のつどい」が5日、広島市中区の市文化交流会館であった。核兵器廃絶を求める被爆者たちの願いを共有し、次世代へと引き継ごうと、日本被団協が企画。被爆者と向き合う中で原爆の悲惨さを痛感した高校生たちが、核廃絶に向けて行動することを宣言した。

 全国の被爆者や平和活動の担い手たち約330人が出席。広島、長崎市でそれぞれ被爆した80歳代の男性が原爆投下後の惨状を語った後、核兵器廃絶の署名活動に取り組む高校生や、被爆者訴訟の担当弁護士たち10~30歳代の4人が決意を表明した。

 盈進高2年の橋本瀬奈さん(16)=福山市=は、8月6日に被爆死した曽祖父に関心を持って調べたところ、広島県警警備隊員としてこの日の会場近くの旧県庁でB29の監視をしていたことが今月4日に判明したと報告。涙ながらに「同じ思いをさせたくないという被爆者の思いを後世に伝える」と誓った。

 集会の最後には、政府が成立を目指す安全保障関連法案への反対や核廃絶の世論喚起を盛り込んだ「被爆70年 広島・長崎宣言」を採択した。(樋口浩二)

(2015年8月6日朝刊掲載)

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