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[戦後70年 継承しまね] 平均年齢が初の85歳超え 県内被爆者 全国14番目の1225人

 島根県内の被爆者の平均年齢が3月末時点で85・33歳となり、初めて85歳を超えた。厚生労働省のまとめによると、平均年齢が85歳を超えたのは、50人以上被爆者がいる県では唯一という。全国でも高い水準で高齢化が進む。(西村萌)

 県が管理する被爆者健康手帳を持つ人の2014年度末データをまとめた。被爆者数は1225人(男性357人、女性868人)と都道府県別では14番目に多い。この1年で93人減り、平均年齢は0・72歳上がった。全国の平均年齢は80・13歳だった。

 一定の病気にかかれば対象となる健康管理手当の県内受給者は1092人。原爆症の認定者向けの医療特別手当の受給者は22人だった。

 県は、健康や医療の制度について被爆者に周知するため、相談員制度を設けている。県内を9地区に分け、被爆者や被爆2世の相談員18人が活動する。

 松江地区で20年以上相談員を務める藤田肇さん(87)=松江市上乃木=は「高齢の方で新たに適用される制度もあるので気軽に相談して」と呼び掛けている。県健康推進課Tel0852(22)5329。

(2015年8月6日朝刊掲載)

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