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フクシマ 高専生ら語る 広島の集会参加 広島原爆の日

 核被害の実態を考える対話集会「反核の夕べ」が6日、広島市中区であった。昨年の高校生平和大使を務めた福島高専4年の本田歩さん(18)=福島県いわき市=たちが、東京電力福島第1原発事故が福島の住民生活に与えた影響などについて報告した。

 本田さんは避難者に向けられた心ない差別や、放射線量を気にする人に対するいじめがあると指摘した。「将来の健康に不安を抱える人は少なくない。事故は県民同士を対立させ、生きづらい環境を生み出した」と述べた。

 福島県教組で原発災害対策担当を務める日野彰さん(46)=同県須賀川市=は、双葉郡内にある小中学校28校のうち、ことし4月までに22校が再開したものの、在校生数は事故前の1割にも満たないと報告。「放射線の不安が大きいのだろう。復興はなかなか進んでいない」と明かした。

 対話集会は、市民団体でつくる世界核被害者フォーラム実行委員会などが主催。約120人が聞き入った。(川手寿志)

(2015年8月7日朝刊掲載)

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