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少女らの遺影に奪われた夢思う 市女慰霊碑前に写真掲示 広島原爆の日

 夢があり、おしゃれもしたかったはず―。広島市中区の市立第一高女(現舟入高)の慰霊碑前では、命を落とした少女たちのクラス写真が掲げられ、遺族や卒業生約350人が追悼した。

 建物の疎開作業中に被爆した2年生のクラス写真と1年生の顔写真などパネル9枚。式典を主催した舟入・市女同窓会が、中国新聞で1998~2000年に連載された「遺影は語る」の紙面をA1判に引き伸ばした。

 舟入高2年小川史真さん(16)は「この一人一人に歩むはずの人生があったと思うと胸が詰まる」。姉を亡くし、遺族代表で参列した竹村信子さん(81)=西区=は「きっと夢もあった女の子たち。写真から、平和を尊ぶ気持ちを受け継いでほしい」と願っていた。(奥田美奈子)

(2015年8月7日朝刊掲載)

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