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核廃絶へ流れ切り開く 原水協・禁 長崎大会始まる

 日本原水協などと、原水禁国民会議などの二つの原水爆禁止世界大会は7日、長崎市に会場を移し、3日間の日程で長崎大会を始めた。両大会に出席した同市の田上富久市長は、9日の平和祈念式典で発信する平和宣言などを念頭に「核兵器のない世界に向けた小さな鍵をしっかり開けて、廃絶の流れを切り開いていきたい」と力を込めた。

 原水協などの世界大会・長崎は市民会館で開会し、約5千人(主催者発表)が参加。主催者あいさつで、関西学院大の冨田宏治教授が「自衛隊の核兵器輸送の可能性すら排除されない法案に、国民の怒りは高まっている」とあらためて安全保障関連法案を非難した。

 原水禁などの世界大会長崎大会は長崎ブリックホールであり、約1800人(同)が参加。福島県いわき市出身の講談師神田香織さん(60)が、福島第1原発事故を題材にした新作を披露するなどした。

 両大会に臨んだ田上市長は「被爆者がつらい体験を話すのは、広島、長崎で起きたことが特別だからではなく、世界に突き付けられた問題だからだ」と強調。参加者に「被爆地で感じたことを、それぞれのまちで広げる平和の種になってほしい」と呼び掛けた。(藤村潤平)

(2015年8月8日朝刊掲載)

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