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「核の犠牲は常に弱い者」 分科会など討論 原水禁・協 長崎大会

 原水禁国民会議などと、日本原水協などの原水爆禁止世界大会は8日、それぞれ長崎市を中心に分科会やフォーラムを開いた。原水禁などの分科会では、フランス領ポリネシアの反核活動家が「核は常に弱い者を犠牲にする。ともに怒りを表明しよう」と連帯を呼び掛けた。

 世界の核被害者に焦点を当てた原水禁などの分科会は、米国が核実験を繰り返した中部太平洋のマーシャル諸島で被曝(ひばく)した島民を追ったドキュメンタリーを上映。約100人が、放射線障害に苦しみ、避難生活を強いられる島民の実態を学んだ。

 海外ゲストで、フランスが核実験を続けたポリネシアで活動するロラン・オルダムさん(64)が「大国が統治下で行った核実験は、島民を実験台にした。ヒバクシャの運動は、真実を求める運動だ」と訴えた。

 原水協などの分科会では、5月に閉幕した核拡散防止条約(NPT)再検討会議に向けた署名活動を振り返った。高草木博代表理事が、約70人を前に「核兵器は世界を破滅させる。廃絶運動が人類の運命を握っている」と述べ、新たな署名集めに取り組む考えを示した。(藤村潤平)

(2015年8月9日朝刊掲載)

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