×

ニュース

旧被服支廠で平和誓う集い 原爆犠牲者追悼 広島市南区

 広島市南区出汐にある被爆建物、旧陸軍被服支廠(ししょう)で8日、原爆犠牲者を追悼する集いがあり、被爆者や高校生たち約100人が平和への誓いを新たにした。

 黙とうの後、廿日市市の佐藤泰子さん(87)が、同支廠で被爆しながら救護に当たった体験を証言。倉庫に逃げてきた学徒の絵を掲げ、「『水、水、水』と求める声があちこちで響いた末、次々と亡くなった」と目頭を拭いながら語った=写真。

 県立広島商業高2年越智円香さん(16)=南区=が峠三吉の原爆詩を朗読。参列者は献花し、現存する倉庫の内部を見学した。

 集いは、昨年に続いて2回目。被爆者たちでつくる市民団体「旧被服支廠の保全を願う懇談会」が主催した。

(2015年8月9日朝刊掲載)

年別アーカイブ