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会員らの原爆体験を記念誌に 中部広島県人会

 愛知県など東海地方の広島県出身者らでつくる中部広島県人会が、被爆70年に合わせ、会員らの原爆体験談を集めた記念誌を作成した。

 「東海地方は広島と比べ、原爆への関心が薄い。当時のことを語れる人も少なくなってきたので、形として残しておきたかった」と同県人会の前原一三会長(73)は話す。

 A5判、204ページ。メーンは同県人会の元会長で、2007年に85歳で亡くなった水野勇さんが書き残した手記。現在の広島市西区小河内町にあった自宅で被爆した状況などを、64ページにわたり生々しくつづっていた。父を原爆で亡くした三次市出身の前原会長ら、原爆にまつわる体験をした8人の話も加えた。

 新たな証言が加えられるよう、バインダー型にした。6月に250冊を製本し、名古屋市や広島市などに寄贈した。「学校の授業などでも使ってもらえれば」と前原会長。同県人会Tel052(321)8281。(下手義樹)

(2015年8月14日セレクト掲載)

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