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曽祖母の被爆体験伝える 青少年代表で献花・広島の増永さん 終戦70年戦没者追悼式

 15日の全国戦没者追悼式で、山陽女学園中等部3年の増永佳路林(かろりん)さん(15)=写真・広島市佐伯区=が青少年代表として献花した。戦争や原爆を知らない若い世代として、「悲惨で恐ろしい過去を忘れず、平和のために自分たちに何ができるか考え続けたい」と誓った。

 増永さんは、原爆投下後に兄を捜すため市内に入った曽祖母の上田信枝さん(89)=東区=から当時の惨状を聞いてきた。遺体が浮かんだ川に、大けがをした人たちが飛び込む姿など「生々しい事実を知り、本当に心が痛んだ」と話す。

 青少年代表による献花は、戦争の記憶や不戦の誓いを継承するため今回から始まった。全国の5人とともに献花した増永さんは「原爆を経験した家族がいる。私の使命として、周りの人たちにも曽祖母の体験を伝えていきたい」と力を込めた。(山本和明)

(2015年8月16日朝刊掲載)

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