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慰霊碑巡り知識深める 呉の仁方中

 呉市の仁方中(仁方桟橋通)の1年生51人が24日、市内の慰霊碑などを巡り、古里の戦争について知識を深める。いずれは戦争の実態、悲惨さを伝えられるようになってほしいという狙いがある。

 総合的な学習の時間で取り組む。当日は5班に分かれ、それぞれ3カ所に出向く。明治時代に訓練中に殉職した旧海軍第六号潜水艇の乗組員の慰霊碑がある鯛乃宮神社(西三津田町)や呉空襲犠牲者の供養地蔵がある寺西児童公園(本町)などで学び、最後は全員が大和ミュージアム(宝町)を訪れる。ボランティアの案内で館内見学する。

 戦争について知る一連の学習は学年主任の釜山郁美教諭(59)が発案し、既に始まっている。原爆の日の6日は原爆についてクイズ形式で学び、建物疎開の作業をしていて被爆した女子生徒を描いたアニメも見た。藤井花帆さん(12)は「女子生徒の焼けた制服を見て、戦争を身近に感じた」と話した。

 19日は太平洋戦争に至った経緯、20日は呉空襲について学ぶ。全10時間を充てる。釜山教諭は「戦争の被害を実感し、繰り返してはならないとの意識を持ってほしい」と願っている。(小笠原芳)

(2015年8月18日朝刊掲載)

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