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「原発 速やかに廃炉を」 1千万人署名呼び掛け 大江さんら声明

 福島第1原発の事故を受け、「さようなら原発1千万人署名」を呼び掛けている作家の大江健三郎さん、落合恵子さん、ルポライターの鎌田慧さんたちが6日、都内で会見し、脱原発や内部被曝(ひばく)が続く現状について思いを語った。

 大江さんは「第3の原爆を日本人が自分で落としてしまった」とし、「ヒロシマ・ナガサキ・敗戦という歴史的背景の下で憲法をつくったように、原発を廃止するための法律をつくろうというのが私の考え。大きい決断をする時だ」と訴えた。

 停止中の原発を再稼働しないよう野田内閣に求める声明も発表。「巨大リスクを負ってまで、経済を成長させ続ける理由があるのか」と疑問を投げ掛け、原発の速やかな廃炉や新エネルギー政策への早期転換なども要請した。署名活動は6月からスタートし、来年3月をめどに政府と国会に提出予定。今月8日には大江さんたちの講演会、19日には5万人規模の集会をそれぞれ都内で計画している。(武河隆司)

(2011年9月7日朝刊掲載)

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