×

ニュース

つなぐ~戦後70年 ハワイ日系2世の戦争 柳井で来月5日上映会

 第2次世界大戦を米兵として戦ったハワイの日系2世の証言をまとめたドキュメンタリー映画「Go for Broke!―ハワイ日系二世の記憶」の上映会が9月5日、柳井市柳井のアクティブやないである。親が県出身の8人のインタビューも収録。監督の松元裕之さん(51)=神奈川県鎌倉市=は「2世の苦難の歴史を知ってほしい」と呼び掛ける。

 ハワイでは旧日本軍の真珠湾攻撃で日系人の抑圧が強まる中、多くの2世が志願兵として米国への忠誠を示し、激戦地に赴いた。タイトルの「Go for Broke(ゴーフォーブローク)」は「当たって砕けろ」の意味。日系人部隊の合言葉だったという。

 松元さんは2009年から、2世の退役軍人31人とその妻3人を取材。幼少時代の思い出や差別、戦場での体験、戦友の死などについての証言を1時間38分に編集し、12年に作品を完成させた。取材した2世のうち8人は、親が柳井や岩国市、周防大島、上関町など県出身という。

 県内での上映会は初めて。松元さんは「2世の大戦時の功績と犠牲の上に、米国での日本や日本人への信頼はある。移民を多く出した山口の人に『恩を礼で返す』という道徳観を持つ2世の歴史を紹介したい」と話す。

 上映開始は午前11時と午後2時半。上映後に松元さんが舞台あいさつする。一般1800円、中高大生千円。小学生以下無料。母と中高大生で来場すると計2500円に割り引く。松元さんTel090(3501)1249。(久行大輝)

(2015年8月20日朝刊掲載)

年別アーカイブ