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2011上関町長選 原発反対派 山戸氏が立候補へ

 中国電力が原発建設を計画する山口県上関町の町長選(20日告示、25日投開票)に7日、計画に反対する住民団体代表の山戸貞夫氏(61)が立候補を表明した。山戸氏は「原発推進が国策の時代は終わった。争点は計画の是非ではなく、原発を前提としない自立した町づくりだ」と述べた。

 福島第1原発事故を受け、野田佳彦首相は原発新設について「現実的に困難」と発言。町の主な財源の一つである原発関連交付金が来年度以降も交付されるか不透明となっている。祝島公民館で会見した山戸氏は福島の事故を踏まえ、「町民の安全な生活の保障が第一。交付金に頼る体質を続けては、町は沈没する」と強調した。

 一方、推進派が推す現職の柏原重海氏(62)は3期目を目指し、6月に立候補を表明している。

 山戸氏は建設予定地から約4キロの離島、祝島の住民団体「上関原発を建てさせない祝島島民の会」の代表。同町では原発建設計画の浮上後の8回の町長選ですべて推進派が勝利している。山戸氏の立候補は2003年4月と同年10月に続き3回目。(久保田剛)

(2011年9月8日朝刊掲載)

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