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在外被爆者支援に協力を ブラジルの森田さん、広島知事に要望

 ブラジル被爆者平和協会の森田隆会長(91)=サンパウロ市=が21日、広島県庁に湯崎英彦知事を訪ね、在外被爆者支援や平和教育について意見交換した。

 森田会長は現在の広島市佐伯区出身。憲兵として勤務中に爆心地から1・3キロ地点で被爆した経験を振り返り、「70年がたち、平和な古里を見ることができて本当にうれしく思う」と述べた。県が南米5カ国で実施している被爆者の健康診断事業への感謝を伝え、日本と海外の被爆者援護の格差解消に向けて一層の協力を求めた。

 ブラジルの若者に被爆体験を伝えている協会の活動も紹介。湯崎知事は、広島で原爆投下の日時を正確に答えられない人が増えているとし、「広島自身も、もっと頑張らなければいけない」と話した。

 森田会長は、6日に平和記念公園(中区)であった平和記念式典に出席するため一時帰国。24日にブラジルに戻る。(松本恭治)

(2015年8月22日朝刊掲載)

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