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大阪で平和講演 中学生聞き入る 近畿広島県人会が企画

 近畿広島県人会が22日、平和講演会を大阪市天王寺区の清風学園で開いた。清風中の生徒約350人に大阪在住の被爆者たちが体験などを語った。

 被爆70年に合わせ同県人会が、毎年広島で平和学習を実施している同校に呼び掛け、初めて実現した。原爆資料館(広島市中区)の志賀賢治館長(62)が、新たに寄贈された遺品などを写真や映像を交えて紹介した。

 広島市中区出身で同県人会の飯田邦夫副会長(82)は、爆心地から約1・5キロ南東の比治山橋近くで学徒動員中に被爆した体験を話した。右腕の8割にやけどを負い、多くの遺体を見ながら自宅まで戻った壮絶な一日を生々しく振り返った。生徒は真剣な表情で聞き入っていた。

 3年瀧川諒太さん(14)は「被爆者の声を後世に伝えるのが僕たちの使命」と話していた。

(2015年8月23日朝刊掲載)

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