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被爆体験 若者へ伝承 戦後70年 平和願う心新た 福山で「集い」 中高生ら参加

 福山市原爆被害者友の会は23日、同市本町の市市民参画センターで「被爆体験伝承の集い」を開いた。戦後70年を機に被爆の体験を若い世代に伝え、核兵器のない世界づくりを引き継ぐ狙い。友の会メンバーや中高生たち約60人が参加した。(衣川圭)

 爆心地から約1・7キロの広島女子高等師範学校(現広島市中区千田町)で柱の下敷きになり大やけどを負った清代律子さん(87)=福山市松永町=は、療養生活の苦しみや、偏見を恐れて被爆を隠したことなどを紹介した。「一発で大勢を巻き込む核爆弾は絶対使ってはいけない。平和な社会をつくってほしい」と呼び掛けた。

 また市内の被爆者2人がイラストを使って証言。被爆2世や大学生による被爆者の手記の朗読もあった。盈進中高の生徒は、被爆者から聞き取りした話や核兵器に関する世界情勢などを発表した。

 同高1年高橋和さん(15)は「核兵器廃絶の原点は被爆者の証言。その一つ一つを大切にしながら行動していきたい」と話した。

(2015年8月24日朝刊掲載)

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