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被災の子ども支援を 広島でシンポ 避難の母親ら苦悩語る

 「震災・原発そして復興」をテーマに、子どもの未来を考えるシンポジウムが11日、広島市中区であった。福島市から広島市に避難している母親が、東日本大震災発生から半年間に直面した子どもの健康や避難の決断について語った。大学教授たちを交え、被災者に必要な支援を考えた。

 母親たちは「(被災した地元で)子どもの安全を考えて自家菜園の野菜を食べなかったり、避難を決断したりしたことが家族の理解を得にくい」「幼稚園や保育園がなかなか見つからない」などと苦悩を漏らした。

 基調講演では、福島大(福島市)の西崎伸子准教授が「母子で避難する世帯には行政サービスが届きにくい」と指摘。一方、「福島にとどまる人は『放射能が怖い』と口に出すこともはばかられる」と実情を説明した。

 被災者支援団体「ボランデポひろしま」が企画し、約140人が参加。東区のパート社員岡田千加子さん(49)は「お母さんの体験は身につまされた。自分のできることで支援したい」と話していた。(衣川圭)

(2011年9月13日朝刊掲載)

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