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被爆寺 歴史の重み実感 児童が改修工事見学 西区

 本堂の改修が進んでいる被爆建物の教専寺本堂(広島市西区)で12日、地元の草津小5年生123人が工事を見学した。建立された1936年以来の本格的な工事。屋根の工法や寺の歴史を学んだ。

 児童は4班に分かれ、瓦ぶき職人谷村和則さん(58)=安佐北区=の案内で、赤土の代わりに木材を縦横に組み立てて瓦の下に敷く「縦桟(たてざん)工法」を見学。湿気を逃がしたり建物への負担を軽減したりする利点を学習した。

 本堂内では故選(こせん)一法住職(72)が、戦前、旧日本軍が草津小校舎を利用したため、寺を教室代わりにした歴史を話した。湯浅遥加さん(10)=同区=は「屋根を間近で見られてうれしかった」と喜んでいた。

 工事は1月に着工。12月に完成する。被爆時の爆風で破損した壁や屋根の一部は保存する。(渡部公揮)

(2011年9月13日朝刊掲載)

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