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平和大橋の歩道橋新設計画 市道廃止 町内会が反対

 平和大橋(広島市中区)の歩道をなくし、大橋の北約15メートルの元安川に歩道橋を新設する広島市の計画をめぐり、周辺の5町内会長は12日、計画に伴う元安川沿いの一部市道の廃止に反対する意見書を松井一実市長に提出した。市は住民理解が得られない場合は「計画が遅れる可能性もある」としている。

 市は歩道橋新設に伴い、元安川沿いの市道のうち平和大通り(平和大橋東詰交差点)を挟んで南北約30メートル区間を廃止する方針。車の流入を止め、安全性を高める。

 一方、周辺町内会では市道から平和大通りへの車の出入りができなくなるため、周辺の他の道路に車が流れ込み、渋滞や事故の増加に懸念が出ていた。

 この日は大手町4丁目町内会の吉沢秀雄会長たちが市役所を訪れ、松井市長に意見書を提出した。松井市長は「きちんと回答したい」と述べた。

 市は本年度中に工事を始め、2014年度に完成させる予定でいる。市都市活性推進課は「住民に理解を得られるよう話をしたい。計画通りに進められるかは今月中に判断したい」としている。

 平和大橋は1952年に完成。世界的彫刻家の故イサム・ノグチ氏が欄干をデザインした。(金崎由美)

(2011年9月13日朝刊掲載)

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