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上関町長選あす告示 原発計画以来初 無投票か 山口

 任期満了に伴う上関町長選は9月1日、告示される。投開票は6日。名乗りを上げているのは、中国電力による上関原発建設計画の推進派が推す現職の柏原重海氏(66)=3期=だけで、地元の反対派は候補者擁立を見送った。1982年に計画が浮上して以来、初の無投票となりそうだ。

 原発計画をめぐって町を二分する対立が続き、過去9回の町長選ではいずれも推進派の候補者が反対派の候補者を破ってきた。反対派が今回、擁立を断念した背景には、福島第1原発事故直後から計画は凍結状態が続き、政府も新増設に対する方針を示していない現状や、深刻な過疎高齢化への危機感がある。

 こうした中、柏原氏は計画について「国策であり見守るしかない」と主張。推進姿勢を表に出さず、原発財源を想定しないまちづくりに向けて定住促進や観光拠点の整備、農漁業振興を訴える。  同日程で行われる町議補選(1人)には推進、反対両派から1人ずつが立候補を予定する。(井上龍太郎)

(2015年8月31日朝刊掲載)

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