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核なき世界 若い力で 高校生 集めた署名35万人

名古屋でも19日活動

 核兵器のない世界の実現を国際社会に呼び掛けようと、広島と沖縄の高校生が街頭で署名活動を続けている。7年前から始めた活動は全国の高校に広がり、これまでに集めた署名は35万人分を超えた。19日には、金城学院高(名古屋市東区)の生徒とともに名古屋市で署名を求める。(浅井俊典)

 中心になっているのは、広島女学院高(広島市中区)、盈進(えいしん)高(広島県福山市)、沖縄尚学高(那覇市)の生徒たち。毎月一回、広島市の原爆ドームなどで署名を集めたり、他校に協力を求めたりしている。

 二〇〇八年三月に広島で開かれた「中高生平和サミット」で、広島県朝鮮人被爆者協議会の李実根(リシルグン)会長(86)に「原爆は絶対に許してはならない。核兵器廃絶のために若い世代が行動してください」と求められ、三校が校内で署名を集めたのが始まり。昨年度は六万二千百七十七人分の署名を集め、米ニューヨークの国連本部に届けた。

 街頭に立つ広島女学院高二年の並川桃夏さん(17)は、被爆三世でもある。課外活動で話を聞く予定だった被爆者の男性が亡くなったことがあり、「自分たちが被爆者の言葉を聞くことができる最後の世代だと痛感した」という。

 並川さんは「私たちにとって、戦争とか原爆って結構重いし、核兵器廃絶なんて気の遠くなる話だと感じることもある。だけど、核兵器をなくしたいと純粋に思える高校生にしかできないことがあると思う」と話す。

 名古屋市では十九日午後二時半ごろから約一時間、名古屋駅前と栄の名古屋三越栄店前、名古屋パルコ前の三カ所で署名活動をする予定。

(中日新聞社2015年8月5日夕刊掲載)

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