×

ニュース

原発事故テーマで入賞 市現代美術館公募展

東区の岸さん 科学技術の無力さ表現

 広島市現代美術館(南区)の「ゲンビどこでも企画公募2011」展で、東区の主婦岸かおるさん(55)の福島第1原発事故をテーマにした作品が特別審査員賞に輝いた。

 公募展は作家の育成などが目的で、今年で5回目。国内外から107点の応募があり、美術家の秋山祐徳太子さんや同館学芸員らが審査。特別審査員賞3点と入選5点を選んだ。

 岸さんの作品「cover」は福島第1原発を上空から撮影した写真の上に、4基の原発を覆うように、毛糸で編んだ小さなカバーを並べた。事故を収束できない科学技術の無力さと、被害を止めたいという願いをにじませた。

 同賞には、広島市のデザイナーグループ・シェアフルの「AIR SHODOU」も選ばれた。受賞・入選作の展示は10月10日まで。無料。24日午前10時から同館で、入選者の竹之下亮さん(横浜市)が参加者の合唱に合わせて踊るパフォーマンスもある。(西村文)

(2011年9月23日朝刊掲載)

年別アーカイブ