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25ヵ国外交官 ヒロシマ学ぶ 国連フェロー

 国連が軍縮専門家の育成を目的に取り組む研修「軍縮フェローシップ計画」にことし参加している25カ国の若手外交官が24日、広島市中区の平和記念公園を訪れた。原爆ドームの視察などを通じて原爆被害を学んだ。

 米国、中国、ロシアの核兵器保有国のほか、日本、イラクなど各国1人の25人が参加。原爆慰霊碑に花を手向け、原爆資料館を見学した。一行は、放射線が人体に与える影響の説明パネルに熱心に見入っていた。被爆者の体験も聞いた。

 ドミニカ共和国国連代表部のカテリーネ・ウルバエスさん(28)は「被爆体験が胸を打った。学んだことを広く伝えたい」。カザフスタン外務省のダナ・スマガンベトバさん(23)は福島第1原発事故に触れ「核に対する世界の意識が変わりつつある。核兵器のない世界の実現に最善を尽くす」と話した。

 若手外交官が世界各地を訪れて軍縮を考える同計画は1979年にスタート。83年からは毎年、日本の外務省が広島や長崎に招いている。

(2011年9月25日朝刊掲載)

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