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核軍縮「部会設置も」 国連総会議長 効果的措置を検討

 第70会期国連総会が15日に開会するのを前に、議長を務めるデンマークのモーエンス・リュケトフト氏が8日、広島市中区の平和記念公園を訪れた。核軍縮交渉の促進へ、今春の核拡散防止条約(NPT)再検討会議の最終文書案にあった、法的規制も含む「効果的な措置」を検討する作業部会の設置を選択肢の一つに挙げた。

 広島国際会議場で松井一実市長と懇談。8月に市内であった国連軍縮会議での提案も踏まえて作業部会の設置を要請され、「賢明な言葉に感謝する。核兵器保有国を核軍縮の交渉のテーブルに着けるため、議長として全力を尽くす」と応じた。その後、記者団に「(作業部会設置は)可能性のある手だての一つ。どんな形でも主要国の真剣な交渉が重要だ」と強調した。

 リュケトフト氏はデンマークの国会議長や外相を歴任し、6月の国連総会で次期議長に選ばれた。外務省の招きで来日し、この日は原爆慰霊碑に花を手向け、原爆資料館を見学した。被爆者の体験証言も聴き、芳名録に「核兵器廃絶を早急に進める必要性を喚起させてくれた」と記帳した。(水川恭輔)

(2015年9月9日朝刊掲載)

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