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私が撮った祝島15年 岩国市由宇の山田さん 写真集自費出版 住民の温かさや情景85点

 岩国市由宇町のアマチュア写真家山田イサオ(本名勲)さん(59)が、上関町祝島の風景や住民たちの表情を収めた写真集「私景 祝島」を自費出版した。島に15年間通い、撮りためたモノクロ写真の中から85点を収録している。(大村隆)

 練り塀の前で世間話をするお年寄り、手作業の田植えを手伝う子ども、雑草に覆われた空き家…。2000年から昨年11月までの間、毎月のように船で島に渡り、住民と交流を深めながら写真フィルム約500本を撮影した。

 暮らしの光景などを切り取ったモノクロ写真からは、島の空気感が浮かび上がる。「人々の温かさと、迷路のような細い路地に魅力を感じる」と山田さん。一方で、「廃屋が増えて、過疎化が進んでいる。写真集をきっかけに島を訪れる人が増えてくれたら」と願っている。

 ことし5月、祝島公民館で収録した作品を展示。08年には東京や大阪でも個展を開き、撮りためた作品の一部を披露した。

 500部印刷。3500円(税別)。山田さんTel0827(63)1475。

(2015年9月9日朝刊掲載)

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