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議員発言 不穏当と取り消し 「政府予算は安保法案先取り」 山口市議会議長

 山口市議会の原真也議長は9日、共産党議員が一般質問で、安全保障関連法案の成立を目指す安倍政権の2016年度予算編成作業に関し「概算要求で伸びが目立つのは軍事費」などと述べたのは不穏当として、発言の一部を取り消した。議員は「安保関連法案で過敏になっているのでは。議場での自由な発言を萎縮させる」と反発している。

 同党の大田たける氏は同日、市の16年度当初予算編成に関する質問で、政府予算の概算要求に言及し「安保法案を先取りして軍備を増強し、米国と『海外で戦争する国』を目指す安倍政権の狙いを浮き彫りにしている」などと発言した。

 自民党系の市議から発言取り消しを求める動議が出て議会運営委員会で協議。議会事務局によると取り消すべきだとの意見が多数だったため、原議長が一部取り消しを命じた。大田氏は「既に国会で発言されている内容にすぎず、不穏当な発言には当たらない」と話している。(門戸隆彦)

(2015年9月10日朝刊掲載)

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