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被爆体験伝承の思い学ぶ 広島の地方紙フォーラム閉幕

 中国新聞社など全国の地方紙12社による「第12回地方紙フォーラムin広島」は11日、広島市中区のホテルで戦争体験を伝える報道の在り方について議論し、2日間の日程を終えた。

 各紙の記者は議論に先立ち、被爆証言を次世代に伝えるため広島市が養成している被爆体験伝承者の講話を聞いた。伝承者の一人、保田麻友さん(30)=同市南区=は80代の男性被爆者の体験を紹介。当時の惨状や戦争への怒りを受け継ぐ思いを語り「正しく伝わるよう丁寧に、冷静に話すよう心掛けている」と話した。

 記者たちは取材姿勢や紙面づくりについて意見交換。「紙面が未来の地域史料になるとの意識を持ち、事実と向き合う」「過去の出来事を、今ある地元の課題に照らして伝える工夫をしたい」などと発表し、地方紙の役割を確認した。(奥田美奈子)

(2015年9月12日朝刊掲載)

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