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平和学研究科の新設検討 広島市立大 16~21年度計画案

 広島市立大(安佐南区)が、同大大学院に「平和学研究科」の新設を検討していることが12日、分かった。有識者の評価委員会(委員長・平澤泠東京大名誉教授)が同日、市役所であり大学側が設置を盛り込んだ次期中期計画(2016~21年度)の素案を説明。委員から異論は出なかった。

 市立大は国際学、情報科学、芸術学の各学部、大学院と、付属機関の広島平和研究所を備える。11年度には「平和学」の修士を取得できる課程を国際学研究科に設けたが、青木信之学長は取材に対し「被爆地の公立大として学問的アプローチで平和を発信するため、よりきちんとした教育の体制を備えたい」と研究科新設の意義を強調した。

 中期計画素案では、6項目の「重点取組」の一つに平和学研究科の設置を位置付け、「広島平和研究所を中心に平和の創造に向けた教育研究活動を展開する」とうたう。今春から学内にワーキングチームを設け、カリキュラムなどを非公式に議論しているという。

 来年3月、市から中期計画が認可されれば、学内に設置へ向けた正式な組織が発足する見通し。青木学長は「素案が認められれば計画期間中の早期設置を目指したい」としている。(田中美千子)

(2015年9月13日朝刊掲載)

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