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京大班 70回目の鎮魂 被爆調査中 枕崎台風で犠牲 廿日市で集い

 1945年9月の枕崎台風による土石流で原爆被害調査のために広島を訪れていた11人が犠牲となった京都大調査班の第70回「慰霊の集い」が12日、廿日市市宮浜温泉の記念碑前であった。

 同大が主催し、小雨の中、山極寿一総長をはじめ大学関係者や遺族、真野勝弘廿日市市長たち約70人が参列した。遺族代表で、調査班を率いた真下俊一・医学部教授の次男の芳夫さん(78)が「出発前、父は原爆投下に憤っていた。70年は草木も生えないといわれた広島、長崎は元気になった。将来の平和を見守りたい」とあいさつした。

 当時、調査班は同大医学部、理学部の教員や学生たち40人で構成。記念碑近くにあった大野陸軍病院を拠点に活動していた。9月17日夜、土石流で病院ごと流され、班員11人を含む156人が犠牲になった。(松永景道)

(2015年9月13日朝刊掲載)

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