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被災地の現状 生徒が報告 盈進中高

 福山市千田町の盈進中高ヒューマンライツ部の部員が1日、同校の感謝祭で、東日本大震災に見舞われた福島、宮城の両県を夏休み期間中に訪れた体験を報告した。2日も。

 教室に現地で撮影した写真や被害状況を示す図などのパネル約180点を掲示した。宮城県岩沼市の仮設住宅を訪れた2年の山本真帆部長(16)は「家族を失い、孤独な高齢者が多い。手紙や電話で励まし続けたい」と来場者に説明。「戦争目的でない核も、存在を許してはいけない」と呼び掛けていた。

 山本部長を含む部員5人は7月24、25日、被災地を訪問。広島で入市被爆し、福島第1原発事故に伴う計画的避難区域内にある福島県飯舘村の特別養護老人ホームに残る大内佐市さん(82)とも会った。妻次子さん(86)は「放射線で苦しむ人の姿を忘れないで」と佐市さんの気持ちを代弁したという。

 見学した福山市本庄町の会社員寺下夏生さん(21)は「被災者の気持ちがよく伝わった。できることを考えたい」と話していた。(迫佳恵)

(2011年10月2日朝刊掲載)

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