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ノモンハン体験伝える 忘れられることが悲しい 浜田で98歳元兵士

 旧日本軍と旧ソ連軍が1939年に旧満州(中国東北部)とモンゴルの国境付近で武力衝突した「ノモンハン事件」を語り継ぐ会が13日、島根県浜田市殿町の浜田護国神社であった。

 元兵士の柳楽林市さん(98)=出雲市大津町=が証言した。柳楽さんは38年1月、浜田市の陸軍歩兵第21連隊に入り同7月、中国大陸に。翌39年7月に旧ソ連軍と戦闘し右腕を負傷。翌月、帰国した。

 柳楽さんは「事件を知る人が少なくなった。忘れられることが、戦死者にとって一番悲しいこと」と話し、市民ら約20人に継承を呼び掛けた。

 語り継ぐ会は遺族らが2004年から毎年開いている。体験者の参加は、昨年から柳楽さんだけになった。(森田晃司)

(2015年9月15日朝刊掲載)

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