×

ニュース

島根原発 放射線監視態勢を強化 30キロ圏内「ポスト」増設

 島根県は3日、中国電力島根原子力発電所(松江市鹿島町)の放射線監視態勢を強化するため、同原発から30キロ圏内にある松江、出雲、雲南、安来の4市に携帯型の装置(モニタリングポスト)を新たに2台配備する方針を明らかにした。今月中にも配備し、年明けから観測データの公開を始める。(樋口浩二)

 また、大田、江津、浜田の3市と邑南町には、国の委託を受けて、固定型のモニタリングポスト(高さ1メートル、直径約30センチの円筒)各1台を来年3月までに新設する。現在の県内2市1町の14台から8市2町の計26台に増やし、広域的に放射線量を監視する。

 携帯型は、4市のうち、これまでモニタリングポストが無かった原発から10キロ圏外の地点に置く。高さ52センチ、幅40センチ、奥行き27.5センチで重さ19.5キロ。持ち運びでき、これまで県が所有していた。4市では、学校や公民館、市役所など公共施設の屋外設置を想定。防災行政無線などを使い、データを県に送る。

 県は、4市への固定型ポストの整備を国に要求する方針でおり、携帯型の配備は暫定的な措置と位置付けている。

 県原子力安全対策課は「より広い範囲で放射線量を測定し、正確な情報を発信していく。必要ならポストの配置も増やし、きめ細かな監視態勢を敷く」としている。

(2011年10月4日朝刊掲載)

年別アーカイブ