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日中韓の仏教者 平和祈る 広島で大会 300人参加

 日中韓の仏教者が集う仏教友好交流会議日本大会が15日、広島市中区の広島国際会議場などであった。「原点回帰―心の平和の構築を願って」がテーマ。平和を祈願する法要や意見発表があり、諸宗教の対話促進を盛り込んだ共同宣言文を採択した。

 参加者約300人は、雅楽を先頭に平和記念公園を練り歩き、原爆慰霊碑前で献花。原爆供養塔前で般若心経を唱えた。同会議場で発言に立った僧侶は、宗教間の対話による各国の相互理解などを説いた。

 共同宣言では、人々の心の安寧に向け、仏教はさらに重要な役割を担うべきだとし、祈りを通して慈悲心を育んでいくとしている。

 日中韓国際仏教交流協議会会長の伊藤唯真・浄土門主(84)は「いかなる暴力も否定する釈迦(しゃか)の精神を原点に、命の尊厳を訴え続けることが求められている。争いは心から生じる。心に潜む暴力の駆逐を」と呼び掛けた。会議は、3国を順にめぐって1年ごとに開催。18回目の今回は被爆70年に合わせて広島で初めて開いた。(桜井邦彦)

(2015年9月16日朝刊掲載)

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