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核兵器廃絶の具体的成果求めG8議長らに手紙

■記者 森田裕美

 広島の市民団体「核兵器廃絶をめざすヒロシマの会」は27日、9月2日に広島市である主要8カ国(G8)下院議長会議(議長サミット)に参加する議長たちに、核兵器廃絶に向けた取り組みを求める手紙を送ったと発表した。核保有国には廃絶への英断を要請し、米国には原爆投下の謝罪も求めた。

 8カ国と欧州連合(EU)欧州議会の各議長にあて、原爆投下の非人道性や被爆者の思いなどを訴えた。米国のナンシー・ペロシ下院議長には、原爆投下に対する米政府の公式謝罪がないと指摘して「もし議長のような卓越した政治家から謝罪をいただければ、被爆者や犠牲者の家族は計り知れない慰めを感じる」と記した。

 ロシアなどにも「核兵器廃絶と軍事費削減こそが世界を安全で平和にする最善の方法」と呼び掛け、サミットの議長役となる河野洋平衆院議長には、核保有国に対して軍縮を説得するよう求めた。

 広島市役所で記者会見した同会の森滝春子共同代表(69)は「被爆者も市民もサミットに期待しているから歓迎もする。ヒロシマと向き合い、政策に生かしてほしい」と訴えた。

(2008年8月28日朝刊掲載)

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