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「絶対の安全確保を」 島根原発 美郷町議会 稼働条件 陳情採択

 島根県美郷町議会(定数12、欠員1)は16日、中国電力島根原子力発電所(松江市鹿島町)の再稼働について「絶対の安全が確保できなければ、稼働してはならない」とする意見書を、町議会が溝口善兵衛知事に提出するよう求めた陳情を全会一致で採択した。

 陳情は「原発ゼロをめざす島根の会」(松江市)が8月19日提出。意見書案は、実効性のある広域避難計画が実現しない限り、稼働させない▽広域避難受け入れ自治体へ体制整備のため財政支援する―などの要望を盛り込んだ。

 この日の本会議では、意見書案のタイトルの一部を修正したものの、内容は変えないまま、西嶋二郎議長を除いた議員10人全員の賛成で陳情を採択した。西嶋議長は「原発に全面的反対ではないが、住民の安全と幸せな生活維持を最優先に考えるべきだ」と述べた。

 県防災部の岸川慎一部長は「よく話を聞いて対応する」とした。「原発ゼロをめざす島根の会」は陳情を県内19市町村の全議会に提出。メンバーの一人、都田哲治さん(64)は「町民の不安が反映された判断。歓迎したい」と話した。(城戸昭夫、川井直哉、秋吉正哉)

(2015年9月17日朝刊掲載)

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